Nostrada Tempranillo 2010(スペイン 赤)<3>


「Nostrada Tempranillo 2010」
たぶんVino de Mesa(=テーブルワイン)
産地:スペイン タラゴナ
品種:テンプラニーリョ 100%
度数:13%
金額:780円。安くて素敵!
この日の料理:帯広風豚丼、チキンの香草焼き、アラビア風ジャガイモとニンジンのサラダ

この日は自炊の予定だったのでワイン選び→料理で考えて酒屋に(いつもは料理に合わせてワイン買う)。
だけどあまりに寒い中ジテツーしたので頭働かず、「安くて美味いの!」と店主に伝えてオススメを買った。
なんのワインか全く分からないのでブラインドテスト練習。


【外観】
淡いルビー色、少し力を感じない寂しい感じ・・。
エッジは薄く(ちょっと水っぽい)、2010年か?(←正解でした!)
レングスははっきり輪郭が残りとろりと垂れてくるので、13%、もしかすると14%くらいかな、と予想。(←13%で正解でした!)

【香り①(そのまま)】
木の皮の香り、暖かい地方のワインぽい。
ただし樽熟成ぽい香りは弱いので、南半球ではなく、ヨーロッパぽい気がする。
イタリアかスペインかな。

【香り②(グラスを回して】
香りの広がりは正直弱め・・。
ふわっと広がる甘い香り。甘いベリーを煮詰めた感じ、これはストロベリージャム。
その濃くて甘いストロベリーが支配的で、よく探すと錆びた鉄クギが見つかった。
その酸味で、ただ甘いだけではなくメリハリになってバランスが取れているよう。

【味わい】
口に含んだ瞬間にピリっとスパイシーな刺激。
ピーマンとオレンジの香りが広がり、ストロベリージャムの香りと合わさって心地よい感じ。
難しいこと考えずに気楽に楽しめるワインです。
スペインかイタリア産だと思うのだけど、イタリア的な太陽の香りはない気がするので、スペインと予想。(←正解でした!これは嬉しかった)
ぶどう品種は、ピーマンの香りからカベルネソーヴィニヨンと予想。
正直、カベルネにしてはパンチが足りないと思うけど、シラーの胡椒もないし、メルローの穏やかさも無いし。
実はそれ以外のブドウ品種は勉強前なので分かりません・・。

と、ここまでテイスティングを楽しんでからボトルを見ると、テンプラニーリョ100%でした。
聞いたことあるけど、全然知らん!!


<おべんきょ>
テンプラニーリョはスペインを代表するブドウ品種との事。同国の栽培面積No.1のようです。
伝統産地リオハが有名。
ポルトガルでも栽培されていて、ポートワインにも使われているよう。
この品種名はスペイン語の「temprano(=早く)」に由来していて、早熟な品種である事を表していると。
なので、2009年とか2010年のワインでも美味しく飲めるようです。
その香りはなんといってもまずストロベリーと。わあ、僕の鼻もなかなかたいしたもんです。
ただしちょっとはっきりしない香りになりがちなので、よりジューシーで果実味溢れる
グルナッシュ、カベルネソーヴィニヨン、メルロなどとブレンドされることも多いようです。
また、スペインワインは伝統的にアメリカン・オークの樽で熟成されることが多く、ココナッツミルクを感じさせる甘いニュアンスあり。
アメリカンオークはココナッツの香り、フレンチオークはバニラの香りがワインに強くつくとのこと。その違い、おれにわかるかな・・)
伝統的スタイルで長期熟成された場合は、タバコの葉、なめし皮といった古酒ぽい複雑な香りも。
味わいとしては、酸味は地方・スタイル・価格帯がスペイン内でも多岐にわたるため一概には言えないと。
ただし渋みはそこそことの事。
長期熟成のものはフレッシュさに欠けるものの口当たりがやさしく渋みの角が取れた感じ、
熟成の短いモダンスタイルのものは若々しい果実味でグラマラスなように。
全く熟成させないものもあり、それはジューシーな果実味がさらに強くなるようです。


タラゴナカタルーニャ地方の古都で、ローマ時代の遺跡が数多く残ることで知られているようです。
この価格とは思えないほど凝縮した果実味が甘辛い帯広豚丼によく合って、美味しいワインでした。